万事、塞翁が馬

人生の幸・不幸は予測しがたい。最後に立っていたやつが勝ちさ。京都で酒造ベンチャーをやっているよ。

イベント出店で便利だったもの

note.mu

今年(2019年)の8月に渋谷ヒカリエで開催されたイベントに出店した。10日間開催のイベントで最初から最後まで出た。出展者で全部出たのはうちだけだ。東京クラフトリキュール1さんとの共同店舗だ。

酒類のイベントでの販売にはイベントごとの酒販免許の取得と報告書の提出が必要で短期の開催だと割と手間だ。今回は10日間と長かったので開催中に色々と改善もできた。お客さんの反応を見るというのはネットショップでは無理だし、プロ相手の試飲会とはまたちょっと違う。

売上は100万円くらいだった。いろいろと課題が浮き彫りになり「よい経験にになった」という評価だ。次回は対策を色々用意しておくつもりだ。うまくやれれば130-150万くらいになると思う。東京はやはり経済規模が大きく変なものを受け入れるニッチな市場がある。他の都市ではこの規模の売上を上げるのは難しいだろう(2坪程度の仮設の店舗で月商換算で300万円くらいになるわけで)。

最大の課題は、接客というのは一つのノウハウであり人間には向き不向きもあるし、頑張っていかないといけないという事。もう一つあってイベント出店中ネットショップの出荷ができないので売上減になる、という事。どっちもすぐに同行できるものはない。

  1. 買った方が良いもの
  2. 事前の用意
  3. 服装

買った方が良いもの

1.足首サポーター

1日中の立ち仕事というのは足が痛くなる。初日は営業終了後ホテルに帰ってから痛くて動けなかった。たまたまツイッターで大学の先生が「バンテリンの足首サポーターがいいと学生に勧められた」と紹介しているのを見た。すぐに買いに行った。

2.ノートPC

報告書を書く必要があるので出荷記録など現場でデータ入力ができると楽。ちょっとした掲示物を増やしたいと思ったときにPCで作ってコンビニで印刷したらいい。 スマホタブレットはあまり好きではない。タブレット持って行ったんだけど輸送中に画面割れちゃってタッチに反応がなかった。外付けのキーボードとマウスで即席のノートPCにした。結局、ノートPCの方がいいという結論。 2

3.カード端末

顧客単価を上げようと高い商品を用意するなら必要と思う。coineyを持って行ったんだが期間中例のAWSの障害があり、しばらく使えなかった(不運)。
次からは多分coineyは使わない。UIがモサっとしているし各プロセスで通信必要になるのでsquareかQR決済の方がいいと思う。カード端末はバッテリーが切れると動かない。スペースが充電可能か調べておく必要がある。

4.モバイルバッテリー

電気がないと何も動かない。

2.事前の用意

1.什器

これは現場でどうにかできるものではない。業者に事前に外注しておくなりして用意していくしかない。 ポイントは

  1. 酒の売り場であると一目でわかる
  2. 販売者がどういうヤツかわかる
  3. 目玉商品が何かわかる
  4. 全商品が一覧になっている
  5. 各商品の特徴がわかる
  6. 売れてるかどうかわかる

といった「伝えたい情報を的確に発信できてるかどうか」という部分。

2.接客マニュアル

酒の売り場であることがきちんと什器で示せているなら酒に興味のない客は来ない。接客の仕事は
「客の好みを聞いて合うものを紹介する事」「客に興味を抱かせること」の2つになる。 何を聞けば探してるものがわかるかをあらかじめチェックシートやフローチャートにしておくといい。
興味を抱かせるには刺さるフレーズがいる。全商品用意しておく。

3.英語

意外と観光客が多かった。日本語がペラペラの外人もいて助かるが、大体は英語だ。簡単な事でも意外ととっさに出てこないのでよく使うフレーズや各商品の紹介分はあらかじめ用意しておいた方がいい。あと以外に聞かれたのは「飛行機内に何リットルまで液体を持ち込めるか」でこれは調べておいた方がいい。

4.100均の便利グッズ

「わざわざ持って行かなくても必要になったら買えばいい。東京なんだし100均くらいどこにでもあるだろ」
と思っていたが渋谷は駅前に100均がなく、センター街の店は小さくてその分、品ぞろえが悪く必要なものが手に入らなかった。東京の地価が高いせいだろう。なめてた。
渋谷の人ごみの中をヒカリエとセンター街を往復すると小一時間かかる。原宿は駅前にあるらしい。
「となり駅まで電車で往復した方が早いっすよ」
という話になった。
"必要になったら買う"は難しいので"必要になるかもしれないものは持ってく"が正しい。

5.グーグルスプレッドシート

各商品および紙袋などの資材の在庫を把握するために表を作るわけだが、メンバー全員で共有できるという点を考えたときにエクセル他よりもグーグルスプレッドシートだよねという話になる。編集権は記入責任者だけが持っていればいい。スマホで閲覧できるというだけでかなり助かる。
特に資材の把握が結構大事で土日は梱包資材店などが休みなので足りなくなってから買いに行くというのができない。見える化しておけば”少なくなってきたところでネット注文しておく”という対処が可能だ。

6.注文票

食券のようなもの。各商品あらかじめ印刷しておいた方がいい。特に合同店舗だったのでどの商品が何本出たのかが売り上げや在庫と食い違うとめんどくさいのである。お客さんとのやり取りが口頭だと記録が何も残らないので、注文票を用意しておいて各商品の前においておき欲しい商品のものを取って持ってきてもらうのがいいと思う。

営業終了後に注文票を集計すればいい。色・大きさ・切り欠きとかで区別つくようにしておけば整理が簡単だ。並べて写真を撮っておくとなおよい。

3.服装

1.ユニフォーム

店員共通の服装を用意しておくといいと思う。お客さんから見て誰が店員かわからないというのは良くない。
白いボタンシャツ+黒いジーンズ(シュッとしたやつ)がシンプルで良いと思う。ユニクロや無印でそろうし(もっとも体型という問題はある)。

2.ストレッチの利いたジーンズ

固いと膝が痛くなる。

3.靴

運動用の靴でクッションのぶ厚いものがよい。足が痛くなるから。


  1. 東京クラフトリキュールは2019年に板橋区で開業した23区唯一の蒸留所だ。設立を少し手助けした。オンラインサロンのメンバーで酒造ベンチャーを起業した第一号だ。「書類上の弟子」と呼んでいる。もっとも、本人がもともと酒造免許取得のために色々頑張っていたので僕が助けなくても免許取れたとは思うが。
    開業したばかりで見学は無理だが、週末は三田線蓮根駅前でバーBAR BREADLINE (バー ブレッドライン) - 蓮根/バー [食べログ]をやっているので話が聞きたい人は行けばいいと思う。

  2. ipadならアップルペンシルで絵を描けるので絵が描ける人ならipadの方がいいかもね。他のタブレットはペンとの相性問題があり自由に絵を描くのが結構難しい。