万事、塞翁が馬

人生の幸・不幸は予測しがたい。京都の酒造ベンチャー"FLFS"の「名目上の社長」こと姉崎亮太の平凡な日常の記録。

酒造免許はわりと簡単に取れるよ 3.OEM編

免許の話は今回で終わり。

国内で酒造ベンチャーを作るには3つの方法がある。
特区の簡易免許を取る
②正規の酒造免許を取る
③酒造メーカに製造を委託(OEM生産)して、酒販免許(酒屋の免許)をとって販売する

①酒造免許はわりと簡単に取れるよ 1.特区編
②酒造免許はわりと簡単に取れるよ 2.正規免許編

今回は③の酒造免許を取らないでOEMで起業しちゃうパターンだ

起業が成功するには4つの条件が必要になる。
①できるか(製造ノウハウ、認可の取得)
②売れるか(販売数量つまり販路開拓)
③儲かるか(純利益、または取引実績などお金以外の利益)
④続けられるか(安定した仕入、十分な人手)

 

 免許を取って起業するパターンにコレを当てはめると

酒作りには確立したノウハウが存在する。認可も取れる。①はOKだ。
③はいくらの値段をつけるかという話で、どうせ少量生産の小規模事業者は高価格路線を狙うしかない。高い値段をつけるから③もクリアできる。
問題は②と④だ。

前回も書いたけれど、酒造免許をとると認可事業者としての法的な義務が発生する。
製造の前にレシピを提出し製造許可を取る、製造した数量は記録をつけ年度末に報告、年一回以上必ず税務調査が入る、毎月販売数量を報告しその酒税を納付する。ラベルやHPのデザインや文言にも法律上の制約があり前もって書面で提出する。
製造作業にプラスしてこれらの法務をこなす必要がある。不備があると免許の更新が出来ず倒産する。
役所の書類を書くのが大好きなら苦にならないだろうが、そういう人はあまりいないだろう。
1人ないし2人でこれだけの書類を毎月のように書くのは結構大変だ。体力勝負になるし、体を壊すと倒産する
これが④の「続けられるか問題」だ

もうひとつが②だ。
酒造業界にいてすでに業界内に知り合いが多いとか、飲食チェーン店をやっていて自社で出す酒を自作したいというケースなら販路は十分だ。

そうでないなら0からの販路開拓が必要飲食店や酒場に営業に回るか、クラウドファンディングなどでネットで売るか、イベント出店で注目を集めるか、なんらかの活動がいる。
製造+法務+販路開拓が必要になる。できないと不良在庫を抱え資金難におちいり倒産する。
これが②の「売れるのか問題」だ。

免許の取得を達成しても、2つの問題を抱えての起業になる。

業務の優先順位は
営業>法務>製造 だ。「金がない」と「書類不備」は倒産に直結する。

営業にどれだけ時間を避けるか=法務をどれだけ減らせるかと考えるなら酒造免許をいっそ取らないという選択肢が出てくる。
それが ③酒造メーカに製造を委託(OEM生産)して、酒販免許(酒屋の免許)をとって販売する というケースだ。

商品の企画と販売だけをやる形で起業して、製造は酒造メーカに任せる。

あらゆる商売の核は顧客獲得だ。
結局、新規顧客の獲得はどんな事業でも起業した以上真剣に取り組む以外に選択肢はない。それの上手い下手を商売人の才覚という。
酒造免許がないのなら法的義務はグッと少なくなる。書類作りの時間が減るからその分を営業なり宣伝なりに使える。
酒造免許は後からとれる。まずはネットでも足を使うのでもなんでもいいから個人、飲食店、酒屋を自分の顧客にして販路開拓をクリアしてから酒造免許を取る(またはOEM専業で事業をするか選べる)。

設備投資もいらないし、酒販免許簡単に取れるからすぐ起業できるし、なんならサラリーマンしながらの起業もこれなら可能だ。
OEM引き受けてるところも結構あるしね。

リキュールを作りたい場合はウチ(http://fruitliqueurfreaks.com/)に連絡してね。10Lから引き受けるよ。

あと酒造免許とるときは相談に乗るよ。