万事、塞翁が馬

人生の幸・不幸は予測しがたい。最後に立っていたやつが勝ちさ。京都で酒造ベンチャーをやっているよ。

俺からは「金を配る」という発想は出てこない。貧乏が染みついている

ZOZOの社長さんの1億円お年玉企画はなかなか面白いイベントで2019年のトピックの1つになるだろう。

感想としては
1.年間の広告費が多分1億円で「もっと効果的にフォロワー数増やす方法ないか?」って考えたんだろう。
2.景品表示法違反になりかねないので「個人的に」という文言を入れた。
3.Twitterの規約に違反するのでアカバンされる可能性があるが大口広告主だから大丈夫だろう。
4.結婚が近いのでは?「金持ちと結婚した女」というイメージがつくと損なのでイメージアップする必要があった。
というような事が背景にあるんじゃないかな、というものである。zozoスーツのイメージ悪化の分は取りかえしただろう。創業者社長の大胆さは良し悪しである。

TwitterのRTから抽選するのはAPIなどの技術的な工夫が必要らしいので酒の勢いで思い付きでやったって感じではなさそう。でも本職のプログラマーなら3時間くらいで作れそうではある。「社内で技術的検討をしてクリアしてから実施」「社長が思い付きでやってプログラマーが頑張った」のどっちもありそうだ。

下品だという意見もある、これで増えたフォロワーは乞食ばっかりだから客層悪いというのもある。それはその通りだと思う。だけど「金払いがいい」というのは決して悪いことじゃない。少なくとも赤の他人に1億円出す人は脱税するとか小金儲けるためにヤクザとかかわる可能性は低い。
自分のクリーンさを世間にアピールする、自分の知名度やイメージを上げる・広めるという点で「金を配る」というのは合理的だし、大昔からされてることである。ツイートがバズった結果ZOZOの株価が上がったそうだけど「社長がクレバーで大胆な行動力があるならプラスに評価される」というのも当然のことだと思う(株価なんてあてならんけどね)。
そういう意味では1億とは言わなくてもこれを真似する人は今後どんどん出てくるだろう。評価経済・ネットサロン界隈ならこの費用対効果の高さは無視できないはずだ。金が惜しい人以外はやるだろう。

金持ちが慈善事業に取り組むというのも別に珍しい現象じゃない。
ただしいて言うなら研究費のない大学院に配るとか貧困対策とかもうちょっと目的をもってやって欲しいと思ったし、寄付金控除の対象になるような仕組みでできるはずなんだけど、そういう「合理性・効率性」を考えるのは僕がケチ臭い人間だからだろう。このクラスの金持ちからすると1億くらいはした金なんだろうなあ、という意識の違いを感じた。

勝負所でバーンと金使えるというのは成功者には必要な素質だし、今までもそのくらいの勝負はいくらでもやってきたんだろう。一代で上場企業作る人はやっぱ傑物だよ。

ELECROWのオフィシャルストアは出荷が早い

aliexpressで電子部品を買う。注文から到着までに時間がかかるケースと思ったより早いケースがある。

1.郵便か小包か
国際郵便は簡易通関だから税関で止まってることがないし便数が多い。小包は倉庫でためて一定数たまってからの出荷になってるようだ。"国内集積場"から"輸出しました"になかなかならない。税関で3日くらい止る。

2.販売者の仕事が早いか遅いか
注文から出荷までのタイムラグは「その会社が仕事早いか遅いか」「仕入タイミングや在庫の有無」で変わるみたい。

ELLECROWのオフィシャルショップは早い。
Buy Products Online from China Wholesalers at Aliexpress.com

arduinoのコピー品とかの出荷が早い店を押さえておく、それ以外はELLECROWの商品を買えばいいかも。

3.日本と中国じゃ連休が違う
クリスマスくらいに注文しておくと正月休みあけに届くのでいい感じ。

まぁ別に遅くても気にならないけどね。必要な部品に関しては多めに買って在庫してるし。でも早いに越したことない。新しい部品は在庫を多めに買う前に少量入れてテストしないとだし。

LINEのカスタマーサポートがかなりクソで困る。AI自動応答役に立たない説

1.LINE payカードはプリペイド式だ。入金は面倒だが不正利用されてもダメージが少ない。よって中国の会社から何か取り寄せるときに使っている。本人確認をしないと月額利用料に制限がかかるので本人確認済みだ。

2.LINE payの20%ポイントバックキャンペーンというのを知り、やってみようと思った。

3.パスワードを入れろと出る。設定した覚えがない。

4.「まええわ。リセットしたらしまいや」と思うがパスワードリセットの仕方がわからない。

5.自分が入れそうなパスワードを試す。規定回数失敗してロックされる

6.LINE payカードが使えないことに気づく。仕事に差し障る

7.パスワードリセットと凍結解除のやり方を調べる。
ググる、設定を片っ端から開くなどするが出てこない。「パスワードを忘れたときは・・・」はある。何の参考にもならない。

8.問い合わせを開く。lineアカウントをお友達登録してトークで聞いてね、速攻登録して「凍結解除とパスワードリセット」と入れる
「パスワードを忘れたときは・・・」がサジェストで出る。

9.オペレータをチャットで呼び出す。10:37。
「大変込み合っています。お待ちください」の後、全く反応がない。

10.メール問い合わせにメール。
自動返信「パスワードを忘れたときは・・・」がサジェストで出る。

11.メール本文「大変込み合っており4.5日お待ちください」

12.チャットの番がきたのが14:34。ラインが来てたが気づかなかった。
「恐れ入ります。お待ちしておりましたがお返事がないようですので自動応答に代わらせていただきます。本日はお問い合わせいただいたにも関わらず大変申し訳ございません。
お手数をおかけいたしますが、現在も問題が発生している場合は、ご都合の良い時に再度お問い合わせください。」14:50
勝手に終了されてる。

13.アンケートが表示される。「今回の対応は満足いただけましたか?」

14.4日たちメールが届く
「内容を確認し改めてご連絡いたします」

 

というようなことがあり、まだ解決していません。

 追記:
もう一度チャットサポートに問い合わせ。10時から受付なので時報を確認し10時ちょうどに入力。3分程度の待ち時間でつながる。
状況の説明とパスワードリセットをしたいとオペレータに伝えたところ
「現在対応中です。対応完了したらメールでお知らせします」
「10日程度かかります」
との返答。”パスワードリセットに10日かかるシステムがこの世に存在する”という知識を得る。

ボトリングマシンの設計を見直す

ボトリングマシンのポンプを制御しているコントロールユニットにはモータドライバシールド3枚をarduino megaに3階建てにして使ってたんだが、「配線がモジャる」という問題があった。

最初は好調だったんだが途中でなぜか3番モータが動かなくなって、多分どっかの配線が外れたのか切れたのかだと思うんだが、特定のためのチェックがめんどくさく、全部引っこ抜いてつなぎなおすのもめんどくさい。設計を見直す潮時だと判断してアレコレ対策を考えた。

ポンプはこのままでOKだし、モータドライバシールド、電源回路なども特に問題はない。概念実証、部品の試験は合格だ。あとは耐久性のチェックとメンテナンスの簡略化が必要だ。

改善点としては
1.ポンプの同時稼働時に発生する振動の抑制
→パーツの加工精度を上げて隙間をなくす。ダンパを入れる。
2.コントロールユニットの配線の単純化
→モータドライバシールドにそれぞれarduino unoを付ける(ポンプモジュール化)。マスターのarduino uno(ステッピングモータの制御も兼任)からのシグナルでpumpを動かす。

といったところだ。

1はおいおいとして、2から取り組む。そのためにaliexpressでarduino uno R3のコピー品を買ったんだが、こいつが動かない。電源も入るしリセットもかかるのにPCが認識しない。
調べたら「廉価版のチャイナコピーに使ってるusb通信のチップがオリジナルと違うのでドライバが必要」とのこと。

さっそくインストールしたんだが、動きゃしない。前途多難だ(正規品替えよ!)。

 

プリンタを使ってけがきをする

アルミのアングルに63mm間隔で穴を開ける必要があり、けがき作業をした。定規とけがき針でやればいいんだが、自他ともに認める不器用であり、人生でけがき作業が上手にできたことがない。定規を使ってるのに線がまっすぐ引けない事を笑われたことがある。普通の人はゆがまないでまっすぐ線が引けるんだって。

指先で勝負をするよりも機械に頼るべきだろう。メガスターの大平さんが前にツイッター
「けがきはcadの図面を紙に原寸で印刷したものを貼るのが一番早い」
という解説をしてて今回それを試してみた。

手元のプリンタはA4しかできないのでPDF化してコンビニで印刷した。コンビニのコピー機はA3(297*420mm)までだが作りたい部品は450mmなのではみ出てしまう。tan-1(297/420)≒35度。印刷しろが必要だが500mmまではいけそう。

さっそくCADで図面を書き、35度回転させたものをPDF出力、コンビニへダッシュして印刷した。印刷物を測定したら63mm間隔のはずが61mmしかない。多分2mmずれてても大丈夫なんだけどやっぱり気持ち悪いので修正した。

PDF化の影響か、PDFをプリンタが読み込んだ時の変換か、それともインクヘッドの送りなどの機械的なものか、多分全部だろう。3%縮小されるようである。103%に拡大して再度印刷した。
あまりのスペースについでに200mmの四角も書き込んだ。

 

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印刷物を確認したら今度は63mm間隔になっている。200mmの四角は測ったら195mmでやっぱり3%縮小されるようである。

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大平さんは方眼紙を印刷してモアレ法で印刷のゆがみを計測しプログラムで補正しているそうだ。僕の使っているCADソフトはそんな機能ないのでそこまではしない。加工の問題もあるので複雑なものは外注になるし。

これをカットしてダイソーで買ったはがせるノリに貼り付けてけがき作業は完了だ。

最近したしょうもないミス 不動産の賃貸契約書をなくす

銀行(信金)からお金を借りてみようと思って「貸してください」と言ってみたところ、色々と必要な書類があると言われる。

まず審査があり審査用の書類が必要。3年分の決算資料とヒアリングシート、賃貸契約書、その他の金の流れの証拠になるような書類。株などの会社の所有権については登記簿が必要だがそれは銀行サイドで勝手にとるとのこと。

つぎに審査が通ると融資の申込書に印鑑を押すので印鑑証明書が必要になる。という仕組みだそうだ。

"借りてみる(借りれるかどうかの確認とどういう作業が必要か知りたい)"というのが目的で別に急にお金が必要になったわけではない。その旨を伝えて「最低金額を借りたいです」と伝えたら「最低金額は100万円だよ」との事。決算書はその場で渡し「これなら大丈夫ですよ」という内諾を担当者にもらう。

最初の取引は審査プロセスが綿密な分だけ長く待たされる。多額が必要だとか急に必要になったとかそういう場合に備えて最初の一回を済ませておいた方がいいそうである。使わないので借りたお金は1月ほど置いてそのまま返すことになる。金利は無駄になるが、まぁ1000円くらいだしいいや。

問題は、タイトルにもなっている事務所の賃貸契約書をなくしたことである。確か昔、別件で役所の書類か何かを書いたときに添付書類として賃貸契約書の写しが必要で、持ち出したまでは覚えている。それが一年くらい前で、その後ファイルとファイル棚の整理をして、その時にどこかにしまって、それ以後見てない。

賃貸契約書は住所の確認用に割と使われるようである。登記簿だけだとペーパーカンパニーかもしれないからね。

結局ファイル棚にあるファイルを全部チェックする事になってしまった。
社長が片手間で事務処理をしてるようじゃダメなんだな。ちゃんと事務員を雇って書類仕事とその管理がつつがなく行われるようにしないと、というしょうもない教訓を得た。

文書管理という業務は結構難しい。

  1. 法律上保存の義務がある:どこかに放り込んでおけばいい
  2. もう使わない:捨てるべきだが「捨てていい」という判断ができないので結局保存。
  3. よく使う:棚のよく使う場所に置いておく
  4. たまに使う:棚の使わないところに置いておくべきだが、1の中に紛れ込む

保存義務がある書類には経理の領収書や各種契約書、役所からの交付文書などがあり大半が1になる。1が一番量が多い。そこに2と4も混ざりカオスになる。
「どういう書類にどういう法的な意味があるのか(またはないから捨てていいのか)」
「たまに使うが発生するのはどういう書類か」
「その出現頻度に合わせたファイリング」
といった実務上の知識が必要になる。で、これは載ってる本を見たことがないので痛い目見ながら覚えるしかないんだろうなぁ。本社業務(バックオフィス)は自分でやるには難しく、外注できず、人材育成も大変なので経営上のボトルネックになりがち。

なんでボトリングマシンを自作しているのか、それをわざわざブログに書くのか

最近ブログにはarduinoを使ったごく初歩的な電気工作の話ばかり書いているけれど、これにはいくつか理由がある。 このブログは酒造ベンチャーの社長がやっているので「酒造りにかかわる話」を期待している人が呼んでいるのだと思う。検索の上位は「酒造免許」についてだ。そういう人からしたら"モータの制御がうんぬん"なんて
「マジでどうでもいい」 と思う。

わざわざブログに書いているのは趣味ではなく仕事としてちゃんと理由がある。

  1. 酒税法の解説とか企業理念とかではなく具体的な実務を書いて「酒造ベンチャーの社長ってこんなかんじだよー」というのが伝わる。
  2. 開発の記録を残しておかないと後で自分が困る。
  3. 機械の開発を外注に出す場合、注文主である自分がどれくらいテクノロジーを理解しているかがわかるようにしないと外注先が困る.
  4. 同業者等に「これいいですね。どうやって作ったんですか?」って聞かれたときに「ブログに書いてある」と言える。 といったところである。

酒税法の解説とか企業理念とかではなく具体的な実務を書いて「酒造ベンチャーの社長ってこんなかんじだよー」というのが伝わる。

HPおよびブログを書いているのはフルーツリキュールフリークスというのがどういうことをやっているのかをディスクロージャー(公開)していく事が目的だ。誰が、いつ、どこで、なにをしているのか、といった5W1Hをなるべく公開している。
それはお客さんからしたら口に入れるものだからなるべく知りたいだろうし、マスコミの人間からすれば「ここは取材したらなんかネタがあるだろう」ってなるし、ベンチャー企業希望者からしたら「こいつのブログ参考になるし、なんならあって詳しい話を聞きたい」あるいは「ネットサロンに参加しよう」という風になる(事もある)。
発信した情報が何を引き起こすかは誰に届いたかによって決まって、お客さんなのかマスコミなのかベンチャー希望者なのかはこっちからはわからないが、受けとった人のうちの何割かは何がしかの反応をしてくれる。作ってるだけじゃ商売にならないので他者が何かしてくれてはじめて売り上げになる。
うちがちょっと変わってるとしたら「起業希望者に役に立ちそうな情報を書いてる」という点で、見学に来た人は何がしか買っていってくれるし、サロンの会員になってくれるので大事にしている。わざわざライバル増やすようなことを普通はしないが、酒の会社なんていくらでもあるからさ。

開発の記録を残しておかないと後で自分が困る。

電子回路は衝撃や水や雷に弱いし、稼働部品がある機械はメンテをしたとしても摩耗するので絶対にいつか壊れる。使っているときに「こここうしたい」という改善点も出てくる。「今作ってる機械は完成後も改修作業がある」と考えている。改修作業に取り掛かった時に 「これどうなってたっけ?」 「なんでこうしてるんだっけ?」 となると時間を浪費するのは明らかなので、記録を書いておく必要がある。

機械の開発を外注に出す場合、注文主である自分がどれくらいテクノロジーを理解しているかがわかるようにしないと外注先が困る。

僕にできるのは初歩的なことだけなので、より本格的な機械化・自動化をする場合は専門家の力を借りることになる。その時に「今使っているのがどういうものなのか」とか「何を求めているのか」が相手に伝わらないと仕事にならない。

同業者等に「これいいですね。どうやって作ったんですか?」って聞かれたときに「ブログに書いてある」と言える。

"問い合わせに応対する"という業務は意外と時間を食うんである。しかも金にならない。
とはいえ、返事しないというのも感じが悪い。 詳しい資料とかよくある質問とかはまとめておくと、問い合わせがあった時にアドレス示せばいいだけなので非常に楽なのである。

といった理由からこういうブログを書いているのである。