ヒカキン天才だなーと感心したという話。
RaspberryPiではブラザーのプリンタは動かないらしい。
ラズパイをプリンタサーバにしようと思って買ったもののプリンタのインストールが上手くいかない。
cannonのインクジェット ip2700とブラザーのレーザプリンタ3170cdwを使い分けて使用したいのだが、ip2700はすんなりインストールできたがブラザーが全くダメ。困って色々と調べたんだが、どうやら
「インテルi386のcpuを使ってるPCのLinux用のドライバは出てるが、ラズパイのARM用のドライバはない」
という事のようだ。
インストールしようとしても「このファイルはi386用だから動かないぜ」と表示される。まったく困ったものだ。
i386用のドライバで使えないかと調べてみたらできないわけでもないらしい。
ただこのブログの記事に説明がまったくないのでどういう理屈かわからず。とりあえず保留だ。今後はプリンタを買いなおすときにはラズパイで行けるかをチェックする。
Aliexpressで買ったリニアスライダを動かした話
中国では11/11は「独身の日」で国中がバーゲンセールになるそうだ。Aliexpressでもセールをやっていた。なので買った。
500mmリニアスライダ ステッパモータ(NEMA23)付き
買ったのが11日で11月中に届いたので2週間くらい。独身の日は物流がパンクするので遅くなると聞いてたんだが、ちょっと遅めかな?くらいだった。
重たいから送料が高い。8000円。本体は15%OFFセールで9000円だった。とはいえ国内製とくらべたら破格だ。
カップリングがついてるのが地味にうれしい。こういうのってどこで買うんだろう?
スペック
ネジ部の長さ:500mmって書いてあるけど570くらい。
(部品をとりつけても500はキープできるっていう意味なのかな?)
ねじのピッチ:5mm
ボールねじの規格:C7
ねじのタイプに書いてあるSFU1605で検索したが何も出なかった。画像検索で出てきた類似品のピッチと精度を参考にする。
ステッパモータ
NEMA23
2相4線式 (赤-青と黒-緑だった)、200ステップ
トルク1.8NM(と書いてあるが、どういう意味なんだろ?)
部品の型番くらい書いてほしいんだけどそんなものないのでデータシートは見れない。スペックで検索して探した類似品のデータをもとに考える。どうせたいして変わらないだろ。
可動部分(4個)とネジ両端の黒い部分(各2個)には取付用のM5のネジ穴がある。
両端部にあいてる穴は3つあるが真ん中はイモネジが入ってる。ベアリングの固定用だろう。
表面が油っぽいのでグリスは塗ってあると思うが、独自にグリスアップするほうがいいだろう。
ステッピングモータドライバ
試しに動かしてみる。
ステッパモータはモータと違って電池では動かない。パルス制御が必要になる。コントロールはArduino unoを使った。ステッピングモータードライバにはA4988をつかった(ほかのセットを買ったときについてきたやつが余ってた)。どっちも中国製のコピー品だ。
ステッパモータの定格電流の0.7倍で運用するのが一般的であるらしい。NEMA23だと2Aくらいになる。
A4988はMAX2AでNEMA17にはちょうどいいが、NEMA23の場合は「ギリ足りる?」って感じらしい。でもたいていのやつがMAX2Aなんで代わりの奴が見つからずあきらめてこれを使う。
NEMA23は一応動くが最大トルクで動かすことはできないそうだ。マイクロステップを使うとさらにトルクが減るので、うーん。でもどれくらいトルクがいるのかがわからないのでまあいいや。
A4988は可変抵抗で電流を調整する必要がある。コピー品の中には抵抗値が違う場合があるらしい。
2Aなので0.8Vに調整した。調整式はマイクロステップを使うかどうかでも変わる。
低速の場合に消費電流が跳ね上がるそうなのでスピードに気を付ける。
Speed:20-50mm/sと書いてあり、ネジが1周5mm、なので4-10rps(=240-600rpm)のあたりが推奨速度のようだ。
急な加速減速はネジが痛むので使う気はない。中心近くの420rpmくらいで考える。
A4988はCNCフライス自作派の人たちに人気があるらしく検索するとブログが見つかる。機械工学科の学生時代NCフライス(学生時代はNCと呼んでた)はたまにつかったけど自作しようと思ったことはない。趣味で工作機械自作するってすごい世界だと思う。
試運転
モータ取り付け部のボルトを六角レンチで外すとモータとカップリングが取り外せる。リニアスライダのテストはグリスアップしてから試すことにしてモータ単体を動かす。
12V5AのACアダプタがあったので電源に使う。DCジャックとスクリューコネクタがくっついてるやつが便利。
コンセントとの間に100均で買った「スイッチ付きコンセント」をはさんだ。モータへの電源はコレでON/PFFできる。
配線は上の記事の通りにつなぐ。オプションのマイクロステップなどは使わない。ICの駆動電源はArduino本体からとった。
スケッチも上の記事のままだが、スピードを調整した。
420rpm=7rps、1周200ステップ、1ステップ=7000/200=35mSec.
ON/OFFは17.5なんだけど、18でいっか。
Dirで方向を指定するんだが、FowardとBackどっちがどっちなんだろ?モータのついてない側が前?でもモータの配線逆だと逆に動くし、なかなか怖い(自分が信じられない)。
シリアルモニタにどっちのプロセスを実行してるかを表示させる用に加えた。
Setupに
Serial.begin(9600);
の1行を入れる。
VoidLoopの
4品をHIGHにする行の下に
Serial.println("High");
の1行を加える。
LOWも同様。この3行を追加した。
動かしてみたら、動いたのはよかったが思ってたより振動が大きい。脱調はしてないと思うんだけど?これであってるの?大きいモータだしこんなもんなの?よくわからない。
NEMA17と比較してマイクロステップも試してみないと。
下町ボブスレーにたいする感想
報道の内容を整理すると
東京で町工場が多いものづくりの町として有名な蒲田の町工場が集まってボブスレーのソリを作り、オリンピックで使うことを条件にジャマイカのボブスレーチームにプレゼントしたがジャマイカのチームは「下町のソリは遅い」という理由でオリンピックでは使わないことを日本側に通達した。
下町側は怒って「契約違反だ。違約金はらえ。裁判だ」と言ってて、ジャマイカ側は「レギュレーション違反で安全性に問題がある不良品を押し付けてきた日本が契約違反だ。契約解除が当然だ」と言ってる(多分ジャマイカ側が正しい)。
マスコミにもたびたび取り上げられ、総理大臣と記念写真をし、オリンピックで活躍することを前提に道徳の教科書(物理じゃなくて?)にも載ったのに残念な結果になった。
ネット上では
「7000万も補助金をつかってこれだ。補助金に頼るものが上手くいくはずない」
「広告代理店主導のプロジェクトが上手くいくはずない」
「中小企業の”美談”を利用して好感度上げようとする自民党の政治家クソ」
「それに比べてラトビアのソリは6人で頑張っててえらい」
という意見が多かった。
それを見て「日本人は町工場でのものづくりがすごく好きなんだな」という感想を持った。怒ってる人たちも「日本の町工場は素晴らしい」って思ってるんだね。
僕の感想は
「7000万も補助金取ってくるなんて凄い!めっちゃ書類仕事がんばったんやな」
「マスコミや政府にこれだけ食い込むなんて凄い!広告代理店のPR力はさすが!」
「遅いソリしか作れなかった町工場ダサい。速ければ何の問題もなかった」
だったので
「経営陣は結果を出しているから優秀で、最大限の資金とPRによるバックアップを得てるのにぶっちぎった世界一の性能もオリンピッククラスの性能も出せなかった現場が弱い。」
「日本のものづくりは弱くなった。残念だ」
というものだ。
補助金はだいたいが「経費の一部(1/2とか2/3)を国が補助します」という制度だ。補助金が7000万ならプロジェクト全体の予算は最低でも1億から1.4億はあるってことだ。
「町工場には1円も出さないからボランティアで参加してくれ。宣伝にはなる」というプロジェクトだったそうなので開発費のうち人件費や設備利用料は町工場が(あるいはサービス残業で工員が)負担したはずだ。大学の協力も得ている。それらは合わせれば1千万とか全然超えるはずだ。
これだけのリソースをぶち込んで、できたのは遅いソリだった。
失敗の原因は可能性として
1.ソリ開発には1億とかじゃ足りない
2.経営陣は十分な予算を用意できたが、スタッフが開発に失敗した
の2つしか思いつかない。
ラトビアの経済水準から考えてラトビアの会社は1億も予算あると思えないので1の可能性はない。人材の差で負けたと考えるのが妥当だ。
たしかに東京でソリつくるっていうのはちょっと無理がある。実機でのテストを経て改良することを考えたら北海道とかラトビアとか向いてる所に住み込んでやるしかない。ただ中小企業のボランティアでそんなことできるかっていうと無理だろうね。
ホリエモンのロケットみたいにネットで人や資金を集めて、最強ボブスレーソリ製作プロジェクトができたら面白そうだ。
話題になってる今、航空関係の学生が立ち上げたら人も資金も集まるんじゃないかな?
Aliexpressで買ったラズパイを起動してみた。
買ったのはコレ。プリントサーバを作るつもり。
注文は1/14.到着は2/3.
ラズパイ本体は国内で買っても値段変わらないのね。それでもケースと液晶パネルも欲しかったのでこっちで買った。
マイクロSDとHDMIケーブル、ラズパイ用のACアダプタは国内で買った。プ以下、実際に使えるようにするまでの手順。
バックアップディスクも作るのでマイクロSDは2枚買った。usbのSDカードリーダライタは元から持っていた。
1.OSをインストール
OSのインストール方法は「インストーラを使う」「マイクロSDにイメージファイルを焼く」の2種類あり、両方試してみた。
公式サイト。NOOBSがインストーラ
インストール方法はこちら
インストーラは1時間くらいかかるが言語設定を日本語を設定することが最初にできる。
イメージファイルは起動までは早いが、英語設定のファイルを使ったのでキーボードと日本語設定をその後に行った。調べながらやったこともあり、時間的にはあまり変わらない。
なのではじめての1台はインストーラを使って、2代目からはバックアップファイルをつかってイメージファイルから起動するといいと思う。
マイクロSDへの書き込みはEtcherを使った。
無事インストールできた。wifiもつながった。
2.付属のアクリルケースを仮組み
付属のケースは作りがちゃちいが、まぁこんなもんだろう。ラズパイをいれて組んでみると丸い穴(DCプラグ?オーディオ出力?)の部分が引っ掛かる。ケース底部には出っ張りが2つあるが、そのうちの丸い端子の側の出っ張りか対応する四角い穴を2mmくらいヤスリで広げる処置をしたほうがいい。
が、むりやりはめた。ちょっと歪んでる。
アクリルは割れやすいし傷がつきやすいし、放熱性もないし、うーん。使いづらい。ま、ないよりはましか。
3.タッチパネルのデバイスドライバをインストール
OSのインストールはHDMIを使ってPCのモニターでやったが付属の3.5インチモニターも使いたい。
グーグルで画像検索をかけると、このモニターはElecrow3.5インチTFT LCD ディスプレイ タッチスクリーン モニター だった。部品名くらい店側もどっかに書いといてくれよといつも思う。
インストール方法を解説したブログを見つけた
古いタイプのOSを使ったほうがいいとあったのでOSを再インストールした。イメージファイルをDLして再起動。
HDMIでPCのモニターにつないで、英語のファイルだったので日本語に変える。フォントをDLして、日本語に設定。(英語・日本語の切り替えはShift+スペース)
ドライバのインストールはQiitaに簡単なモニターのインストール方法が載ってたのでそれを使う。
インストール後、一度シャットダウンして3.5インチモニターを付ける。起動。
モニターはちゃんと動いた。
4.スペーサをかます
問題はGPIOだけでモニターを支えてるから押すとモニターが後ろに逃げる。感圧式のモニターなんでその分だけ強く押さないと反応しない。この状態を続けるとピンがいかれるだろう。
という事で「おゆまる」でスペーサを作り挟んでみた。おゆまるはお湯で温めると柔らかくなるプラスチックでダイソーやCANDOで売ってる。
HDMI,USB,LANの端子の上におゆまるを載せて厚さを調整、冷めて固まってから両面テープで張り付けた。
5.バックアップディスクを作る
起動後にusbのリーダライタでバックアップ用のsdカードを接続。最初から入ってるSD CARD Copierでコピー。30分くらい?かかった気がする。
西部邁の印象に残っている言葉
西部邁が死んで、野中広務が死んでちゃくちゃくと平成の終わりは進んでいると感じる。
野中広務の自伝は面白いというのは有名だけど、西部邁の面白さを語ってる人がいないように思える。僕も1冊も読んだことないので「西部ってのはこうだよ」なんて語れないんだけど、でも一時期西部がやってたCSの番組は見ていたんだ。西部邁・佐高信の学問のすゝめ
印象に残ってるのは、たしか愛を読む人の回で説明してた「古典的傑作の普遍的な条件」という話だ。古典的傑作と評価され歴史に残る作品には常に3つの条件を満たしていることが必要だ。
1.登場人物の心情が描かれ、胸を締め付けられる
2.シーンの論理的構成によりテーマが描写されている
3.細部の書き込みによりその世界が手に取るように読者に伝わる。
1がないと読んでてつまらない駄作、2がないと中身がない。12を満たしてるものはいっぱいあるんだが歴史の選別に耐えれずに淘汰されてしまう。狙ったか狙ってないかは別といて3が古典的傑作か否かをわける。
この本は戦前戦中戦後のドイツを、特に収容所の様子を丁寧に描いている部分の描写が素晴らしい。極限での人間の尊厳を描く論理的なテーマとは別に、登場人物の行動によって示される「ヨーロッパ人にとって文字が読めないということがどれだけ恥ずかしい事か」という事を描いているので古典的傑作である、
という話だった。
この3つの条件は非常にシンプルでかつ普遍性があり、僕が作品を見るときの評価基準の一つになっている。そしてこのものの見方は一生変わらないだろう。
今になって気づいたけれど西部邁も僕が私淑する師の一人だったようだ。ご冥福をお祈りする。
何か身に着けたいなら3D-CADはいいよ
3D-CADの基本操作をマスターした。といっても入門書の課題を一通りクリアしただけなんだが。
FUSION360 操作ガイド「ベーシック編」が初心者に優しいいい本で非常に助かった。画面をスクロールする方法すらわからなかった(shift+スクロールホイール+マウス操作)僕が今はグリグリ視界を変更できるようになった(もちろんちょっとしたものなら作図できる)。
現代人なら全員習得したらいい技術だと思う。
FUSION360に限らず無料で使える高性能な3D-CADソフトはいくつもあるし、PCがあれば(多少はスペックがいるけど)、3000円の入門書を買って練習すれば2週間で基本は習得できる。
2週間+PC+本代くらいは全然ペイする技術で、コストパフォーマンスは相当高い。
3D-CADができると3Dプリンタとレーザカッターが使えるようになる。レーザカッターはイラストレータみたいなベクター画像ソフトでもいけるけどイラストレータの習得にも2週間くらいかかると思うから3D-CADでやっちゃえばいいと思う。
卓上サイズの小型の熱積層型の3D-CADは1万円程度で手に入るからこれも現代人なら各家庭にあっていいレベルだ。電子レンジや炊飯器、プリンタが家にあるんだからこの価格の3Dプリンタが各家庭にあっても金額的には何もおかしくない。
プラスチックでは熱と強度と耐熱性に制限があるから3Dプリンタで作れるのは「ちょっとした棚につけるフック」とかしょうもないものに限られると思っていた。でも現代ではガラスやアルミ・チタンでの3DプリントをDMM.makeが引き受けてる。サイズと予算に制限はあるが素材の選択肢はかなり増えた。
それらで作る前に実際のスケールを手元でテストするのは安いプラスチックで済ませたい。そこで
「いっそ3Dプリンタ買うか」
ということになった。
まさか自分が3Dプリンタを買うとはねぇ。先月までは全然考えてなかった。
3D-CAD、3Dプリンタ、チタン・ガラスでのモノづくりの間には技術的制約はほとんどない。それに驚いた。現代はすごいね。